売掛金が回収不能!自分でできる回収方法4つと弁護士ができること


売掛金が回収不能

「売掛金の入金期日を過ぎても、取引先から一向に支払いがない」 「催促の連絡をしても、のらりくらりとかわされてしまう」 「最悪の場合、このまま貸倒れになってしまうのでは…」

売掛金の回収に行き詰まったとき、このような不安を抱える経営者・個人事業主の方は少なくありません。

売掛金の未回収は、そのまま放置すれば企業の資金繰りに深刻なダメージを与えます。特に中小企業や個人事業主にとっては、たった一社の取引先からの回収不能が、経営危機に直結するケースもあります。

本記事では、売掛金が回収不能になった場合に自分でできる回収方法4つと、弁護士に依頼した場合にできることを、状況別の対処法とあわせてわかりやすく解説します。

また、回収を待つ間の資金繰り対策として、ファクタリングを活用する方法についても触れていきます。

「どこから手をつければいいかわからない」という方も、ぜひ最後まで読んでみてください。

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目次

  1. 売掛金が回収不能になるとはどういう状態?
  2. 売掛金が回収できない主な原因
  3. 【自分でできる回収方法①】内容証明郵便の送付
  4. 【自分でできる回収方法②】支払督促の申し立て
  5. 【自分でできる回収方法③】少額訴訟の提起
  6. 【自分でできる回収方法④】強制執行の申し立て
  7. 弁護士に依頼するとできること
  8. 弁護士に依頼するタイミングの見極め方
  9. 取引先が倒産した場合の対処法
  10. 売掛金の未回収を防ぐための与信管理
  11. 回収を待つ間の資金繰り対策にファクタリングを活用する
  12. 売掛金回収に関するよくある質問
  13. まとめ

1. 売掛金が回収不能になるとはどういう状態?

売掛金とは、商品やサービスを提供したにもかかわらず、まだ代金を受け取っていない状態で生まれる債権(受け取る権利)のことです。

企業間取引では、「月末締め・翌月末払い」のように一定の支払期日を設けた掛け売りが一般的です。この支払期日を過ぎても代金が振り込まれない状態を、売掛金の未回収といいます。

そのまま回収のめどが立たない状態が続くと、「貸倒れ(かしだおれ)」として処理することになります。貸倒れとは、売掛金が最終的に回収できなくなった状態のことで、損失として計上されます。

売掛金が未回収のまま放置することの危険性

売掛金の未回収は、単なる「入金遅れ」では済まない深刻な問題です。

  • 資金繰りの悪化:売上が立っていても現金が入ってこないため、仕入れや人件費の支払いに支障が出る
  • 時効による権利消滅:売掛金の消滅時効は原則として5年(民法改正後)。放置すると請求権が消えてしまう
  • 損失計上:最終的に回収不能と判断した売掛金は貸倒れ損失として計上しなければならない

早期に対応することが、回収できる可能性を高める最大のポイントです。

売掛金の仕組みや現金化の方法については、以下の記事もあわせてご覧ください。

▶ 売掛金とは?仕訳方法と回収の流れ、現金化できるファクタリングも解説!
https://cashflowsupport.jp/(内部リンク)


2. 売掛金が回収できない主な原因

売掛金が回収不能

売掛金が回収できない原因は大きく以下の3つに分けられます。原因によって対処法も変わってくるため、まず状況を正確に把握することが大切です。

2-1. 取引先の資金繰り悪化・経営難

取引先の経営状況が悪化し、支払いに充てる資金がなくなっているケースです。

この場合、催促をしても「もう少し待ってほしい」という返答が続くことが多く、支払いのめどが立たないまま時間だけが経過してしまいます。最悪の場合、取引先が倒産してしまうリスクもあります。

2-2. 取引先の意図的な不払い・支払い拒否

資金はあるにもかかわらず、意図的に支払いを引き延ばしたり、拒否したりしているケースです。

「商品・サービスに問題があった」などのクレームを理由に支払いを拒否するケースもありますが、根拠のない主張である場合は法的手段で対抗できます。

2-3. 取引先の倒産・行方不明

取引先が倒産手続きに入っていたり、連絡が取れない状態になっているケースです。

倒産の場合は、破産管財人を通じた債権申告の手続きが必要になります。ただし、回収できる金額は限られることがほとんどです。

2-4. 請求ミス・管理の不備

自社の請求書の送付忘れや、入金管理の不備によって未回収のまま気づかなかったケースもあります。

これは自社側の問題であるため、まず請求書の再確認と取引先への連絡を行いましょう。

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3. 【自分でできる回収方法①】内容証明郵便の送付

難易度:低 費用:低 効果:中

売掛金の回収において、最初に取り組むべき手段のひとつが内容証明郵便の送付です。

内容証明郵便とは?

内容証明郵便とは、郵便局が「いつ、誰が、誰に、どのような内容の郵便を送ったか」を証明してくれる郵便サービスです。

通常の督促メールや電話と違い、「いつ請求したか」という事実を公的に証明できるため、取引先に対して強いプレッシャーを与えることができます。

また、内容証明郵便を送付することで、消滅時効の完成を6ヶ月間猶予させる効果(時効の完成猶予)もあります。

内容証明郵便の送り方

ステップ①:請求内容(売掛金の金額・支払期日・支払い口座)を記載した文書を作成する
ステップ②:同じ内容の文書を3部用意する(郵便局保管用・取引先送付用・自社保管用)
ステップ③:郵便局の窓口で「内容証明郵便」として差し出す
ステップ④:「配達証明」もあわせてつけると、取引先への到達を証明できるため推奨

費用の目安

項目金額の目安
内容証明郵便(基本料金)440円
一般書留加算435円
配達証明加算320円
合計目安約1,200円〜

内容証明郵便の注意点

内容証明郵便はあくまでも「請求した事実を残す手段」です。法的強制力があるわけではないため、送付しても無視されるケースもあります。

その場合は、次のステップである「支払督促」や「少額訴訟」などの法的手段に移行することを検討しましょう。


4. 【自分でできる回収方法②】支払督促の申し立て

難易度:中 費用:低〜中 効果:高

内容証明郵便を送っても支払いがない場合、次の手段として支払督促の申し立てが有効です。

支払督促とは?

支払督促とは、裁判所を通じて取引先(債務者)に対して「支払え」という命令を出してもらう手続きです。

通常の訴訟と比べて手続きが簡単・費用が安いのが特徴で、書類の審査だけで進めることができます。弁護士に依頼しなくても、自分で申し立てることが可能です。

支払督促の流れ

ステップ①:取引先の住所地を管轄する簡易裁判所に申し立てを行う
ステップ②:裁判所が書類審査を行い、問題なければ督促状が取引先に送達される
ステップ③:取引先が2週間以内に異議を申し立てなければ、仮執行宣言の申し立てが可能になる
ステップ④:仮執行宣言が出れば、強制執行(差し押さえ)が可能になる

支払督促の費用の目安

申し立て費用(収入印紙代)は、請求金額に応じて変わります。

請求金額収入印紙代の目安
10万円500円
50万円2,500円
100万円5,000円
500万円12,500円

通常の訴訟の収入印紙代と比べて半額程度で済むのが大きなメリットです。

支払督促の注意点

取引先が支払督促に対して**「異議申し立て」**をした場合は、通常の訴訟に移行します。

取引先が「支払いを争う意思」を持っている場合には向いていないため、明らかに支払い能力があるにもかかわらず支払いを拒否しているケースで特に有効です。


5. 【自分でできる回収方法③】少額訴訟の提起

難易度:中 費用:低〜中 効果:高

60万円以下の売掛金の回収には、少額訴訟が有効な手段です。

少額訴訟とは?

少額訴訟とは、60万円以下の金銭の支払いを求める場合に利用できる、簡易・迅速な裁判手続きです。

原則として1回の期日(審理)で判決が出るため、通常の民事訴訟と比べて時間がかかりません。弁護士なしで自分で対応することも可能です。

少額訴訟の流れ

ステップ①:取引先の住所地を管轄する簡易裁判所に訴状を提出する
ステップ②:期日(審理の日)が決まり、取引先に呼出状が送られる
ステップ③:期日に裁判官が双方の話を聞き、原則として即日判決が出る
ステップ④:判決が確定すれば、強制執行(差し押さえ)が可能になる

少額訴訟の費用の目安

請求金額収入印紙代の目安
10万円1,000円
30万円3,000円
60万円6,000円

少額訴訟の注意点

少額訴訟は年間10回まで利用できる上限があります。また、取引先が通常訴訟への移行を求めた場合は、少額訴訟の手続きのまま進めることができなくなります。

請求金額が60万円を超える場合や、取引先が争う姿勢を見せている場合には、通常の民事訴訟や弁護士への依頼を検討しましょう。


6. 【自分でできる回収方法④】強制執行の申し立て

難易度:高 費用:中 効果:最高

支払督促や少額訴訟で判決・命令が確定したにもかかわらず、取引先が支払いをしない場合には、強制執行の申し立てが可能です。

強制執行とは?

強制執行とは、裁判所の命令に基づいて、取引先の財産を差し押さえて売掛金の回収に充てる手続きです。

差し押さえできる財産の例

  • 銀行口座(預貯金)
  • 給与・報酬
  • 不動産
  • 動産(機械・設備・在庫など)

取引先の財産を特定できれば、裁判所を通じて強制的に回収することが可能です。

強制執行の注意点

強制執行を行うためには、取引先の財産(銀行口座・不動産など)の情報を事前に把握している必要があります。

財産が不明な場合は「財産開示手続」を利用することで、裁判所を通じて取引先に財産の開示を求めることができます(2020年の民事執行法改正により強化されました)。

ただし、取引先にまったく財産がない場合は、強制執行を行っても回収できないケースもあります。


7. 弁護士に依頼するとできること

売掛金が回収不能

自分での回収手続きに限界を感じたとき、または最初から確実に進めたいときは、弁護士への依頼が有効です。

弁護士に依頼することで、自分でできる手続きに加えて以下のことが可能になります。

7-1. 弁護士名義での内容証明郵便の送付

弁護士が代理人として内容証明郵便を送付することで、取引先に与えるプレッシャーが大幅に増します

「弁護士が介入している」という事実だけで、支払いに応じるケースも少なくありません。

7-2. 交渉・示談による回収

弁護士が取引先と直接交渉し、分割払いの合意や一部免除などを含めた示談解決を目指します。

裁判に発展する前に解決できれば、時間・コストを大幅に節約できます。

7-3. 訴訟手続きの代理

通常の民事訴訟を弁護士が代理で進めることで、複雑な手続きや期日対応を任せることができます。

請求金額が大きい場合や、取引先が争う姿勢を見せている場合には、弁護士への依頼が安心です。

7-4. 仮差押え(保全処分)の申し立て

訴訟の判決が出る前に、取引先が財産を隠したり処分したりすることを防ぐために、仮差押えを申し立てることができます。

仮差押えは裁判所への申立てが必要で、手続きが複雑なため、弁護士への依頼が現実的です。

7-5. 倒産手続きへの対応

取引先が倒産した場合、破産管財人への債権申告など倒産手続きに関する対応を弁護士が代理で行います。

倒産手続きは専門的な知識が必要なため、弁護士への依頼が不可欠です。

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8. 弁護士に依頼するタイミングの見極め方

「弁護士に頼むべきかどうか」の判断は、以下の状況を目安にしてください。

弁護士への依頼を検討すべきケース

  • 内容証明郵便を送っても無視された
  • 取引先が支払いを明確に拒否している
  • 請求金額が大きい(100万円以上が目安)
  • 取引先の倒産・行方不明が疑われる
  • 時効が近づいている
  • 自分で手続きを進める時間・知識がない

弁護士費用の目安

弁護士費用は依頼内容や事務所によって異なりますが、一般的な目安は以下のとおりです。

依頼内容費用の目安
内容証明郵便の作成・送付3万円〜5万円
交渉(示談)着手金5万円〜+成功報酬
訴訟(通常)着手金10万円〜+成功報酬(回収額の10〜20%)
強制執行5万円〜10万円

回収できる見込み額と弁護士費用を比較したうえで、依頼するかどうかを判断しましょう。

弁護士費用保険の活用

弁護士費用が負担に感じる場合は、**弁護士費用保険(権利保護保険)**の利用を検討しましょう。月額数千円の保険料で、弁護士費用の一部をカバーできるものもあります。

法テラス(日本司法支援センター)では、収入が一定水準以下の場合に弁護士費用の立替制度を利用できます。

▶ 法テラス(公式):https://www.houterasu.or.jp


9. 取引先が倒産した場合の対処法

取引先が倒産してしまった場合、売掛金の回収はより複雑な手続きが必要になります。

9-1. 倒産の種類によって対応が変わる

取引先の倒産には、主に以下の種類があります。

倒産の種類概要売掛金への影響
破産裁判所が選任した破産管財人が財産を換価・分配残余財産から按分して回収(少額になることが多い)
民事再生会社の再建を目指す手続き再生計画に基づいて一部回収できる可能性あり
会社更生大企業向けの再建手続き更生計画に基づいて回収
特別清算解散した会社の清算手続き協定に基づいて回収

9-2. 破産した場合にすべきこと

取引先が破産した場合、破産管財人に対して債権の申告を行う必要があります。

ステップ①:破産手続き開始の通知が届いたら、債権届出書を期限内に裁判所(または破産管財人)に提出する
ステップ②:売掛金の存在を証明する書類(請求書・契約書・入出金履歴など)を添付する
ステップ③:配当金の分配を待つ

申告を怠ると、配当を受ける権利を失う可能性があるため、通知が届いたら速やかに対応しましょう。

9-3. 倒産の情報を早期に把握するために

取引先の倒産を事前に察知するためには、以下のようなサインに注意しましょう。

  • 支払いが突然遅れはじめた
  • 担当者と連絡が取りにくくなった
  • 取引先の銀行取引が停止したという情報が入った
  • 帝国データバンクや東京商工リサーチなどの信用調査で要注意企業として掲載された

早期に察知できれば、取引を縮小したり、前払い交渉を行ったりするなどの対策が取れます。


10. 売掛金の未回収を防ぐための与信管理

売掛金の回収問題は、発生してから対処するよりも、未然に防ぐ与信管理が最も重要です。

10-1. 与信限度額の設定

取引先ごとに「この会社にはいくらまで売掛けを認めるか」という与信限度額を設定しましょう。

売上規模や財務状況、取引実績をもとに決定し、限度額を超える取引には前払いや保証を求めることが効果的です。

10-2. 新規取引先の与信調査

新たに取引を始める取引先については、事前に信用調査を行うことが重要です。

与信調査に活用できる情報源

  • 帝国データバンク・東京商工リサーチなどの信用調査会社
  • 登記情報(法人の場合)
  • 決算書の開示を求める
  • 取引先の評判・口コミ情報

10-3. 取引先の保証型ファクタリングの活用

与信管理の一環として、保証型ファクタリングを活用する方法もあります。

保証型ファクタリングとは、売掛先の倒産などで売掛金が回収できなくなるリスクに備えて、ファクタリング会社に保証料を支払うことで売掛金の回収を保証してもらうサービスです。

信用力に不安のある取引先との取引にかける「保険」として活用できます。

保証型ファクタリングについては、以下の記事で詳しく解説しています。

▶ 保証ファクタリングとは?買取型との違いやメリット・デメリット
https://cashflowsupport.jp/(内部リンク)

10-4. 取引条件の見直し

売掛金の回収リスクが高いと感じる取引先とは、以下のような取引条件の見直しを検討しましょう。

  • 支払サイトの短縮(60日払い→30日払いへ変更)
  • 前払い・手付金の設定
  • 連帯保証人の設定
  • 担保の設定

11. 回収を待つ間の資金繰り対策にファクタリングを活用する

売掛金の回収交渉や法的手続きには、一定の時間がかかります。その間も、仕入れや人件費などの支払いは待ってくれません。

こうした回収待ちの間のつなぎ資金として有効なのが、ファクタリングです。

ファクタリングで別の売掛金を現金化する

回収不能になった売掛金の問題とは別に、他の取引先への売掛金(正常な売掛金)をファクタリング会社に売却することで、早期に資金化することができます。

回収問題が発生した企業は、資金繰りが急速に悪化するケースが少なくありません。ファクタリングを活用することで、手元の資金を確保しながら回収対応を進めることができます。

ファクタリングのメリット

  • 最短即日で資金化できる(銀行融資と比べてスピードが格段に速い)
  • 信用情報への影響がない(ファクタリングは融資ではないため)
  • 審査で重視されるのは売掛先の信用度(利用者の財務状況が悪くても利用できる可能性がある)

ファクタリングが向いているケース

  • 売掛金の回収問題で資金繰りが一時的に悪化している
  • 銀行融資の審査が通らない、または時間がかかる
  • 急ぎで運転資金を確保したい

ファクタリングの仕組みやメリット・デメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。

▶ ファクタリングとは?仕組みや注意点などを図解で簡単に解説!
https://cashflowsupport.jp/factoring-toha/

なお、回収不能になった売掛金(不良債権)はファクタリングの対象外となります。ファクタリングで現金化できるのは、支払期日が到来していない正常な売掛金である点にご注意ください。


12. 売掛金回収に関するよくある質問

Q1. 売掛金の消滅時効はいつですか?

売掛金の消滅時効は、民法改正(2020年4月施行)により原則5年となっています(改正前は原則10年、商事債権は5年)。

ただし、時効期間内に内容証明郵便を送付したり、訴訟を提起したりすることで、時効の完成を阻止することができます。

「もう時効では?」と諦める前に、まず時効の計算と対処法を確認しましょう。

Q2. 取引先と連絡が取れなくなった場合はどうすればいいですか?

取引先と連絡が取れなくなった場合は、以下の手順で対応しましょう。

  • 登録している住所・電話番号に改めて連絡を試みる
  • 内容証明郵便を登録住所に送付する(受け取り拒否でも記録が残る)
  • 法人の場合は登記情報で本店所在地・代表者を確認する
  • 弁護士に依頼して、財産調査や訴訟手続きを進める

Q3. 少額の売掛金でも法的手続きをすべきですか?

売掛金の金額が少額でも、原則は請求すべきです。少額であれば少額訴訟(60万円以下)を活用することで、低コストで手続きを進めることができます。

ただし、弁護士費用や手続きにかかる時間・労力と回収見込み額を比較したうえで判断することが現実的です。

Q4. 取引先が「商品・サービスに問題があった」と言って支払いを拒否している場合は?

取引先が「品質に問題があった」「契約どおりのサービスが提供されなかった」などを理由に支払いを拒否している場合は、まず当該クレームが事実かどうかを確認することが必要です。

正当なクレームであれば誠実に対応し、根拠のないクレームであれば、契約書・納品書・メールのやりとりなどを証拠として法的手続きを進めましょう。

Q5. 取引先が分割払いを申し出てきた場合、どう対応すればいいですか?

取引先から分割払いの申し出があった場合は、以下の点に注意して対応しましょう。

  • 分割払いの合意書(契約書)を必ず書面で締結する
  • 分割回数・各回の金額・支払期日を明確に記載する
  • 支払いが滞った場合に一括請求できる旨(期限の利益喪失条項)を盛り込む
  • 可能であれば公正証書として作成する(強制執行が可能になる)

口頭での合意は後でトラブルになりやすいため、必ず書面化することが重要です。

Q6. 売掛金の回収をあきらめた場合、税務処理はどうすればいいですか?

回収不能と判断した売掛金は、貸倒れ損失として経費に計上できます。

ただし、貸倒れとして計上するためには一定の条件があります。

  • 法的に債権が消滅した場合(破産による免責決定など)
  • 取引先の資産状況から明らかに回収見込みがない場合
  • 取引停止後1年以上経過し、覚書等で回収を断念した場合

貸倒れ損失の計上については、税理士に相談することをおすすめします。


13. まとめ

売掛金が回収不能になった場合に自分でできる回収方法と、弁護士に依頼した場合にできることを整理します。

自分でできる回収方法4つ

手段費用感効果向いているケース
①内容証明郵便の送付低(約1,200円〜)まず最初の一手として
②支払督促の申し立て低〜中(収入印紙代のみ)取引先が争う気がないケース
③少額訴訟の提起低〜中(60万円以下の請求)請求金額が少額のケース
④強制執行の申し立て最高判決・命令が確定した後

弁護士に依頼するとできること

  • 弁護士名義での内容証明郵便の送付
  • 交渉・示談による早期解決
  • 訴訟手続きの代理
  • 仮差押え(保全処分)の申し立て
  • 倒産手続き(債権申告)への対応

売掛金の回収問題は、早期対応が回収率を左右します

内容証明郵便の送付から始め、それでも解決しない場合は支払督促・少額訴訟・強制執行と段階的に手続きを進めましょう。法的手続きに不安がある場合や金額が大きい場合は、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

また、回収を待つ間の資金繰りが心配な方は、他の売掛金をファクタリングで早期に現金化する方法も検討してみてください。


公的機関・相談窓口について

売掛金の回収に関して、以下の公的機関や相談窓口も活用できます。

  • 法テラス(日本司法支援センター)https://www.houterasu.or.jp
    弁護士費用の立替制度や、法律に関する情報提供サービスを提供しています。
  • 中小企業庁(経営相談)https://www.chusho.meti.go.jp
    中小企業の経営に関する相談窓口が整理されています。
  • 日本弁護士連合会(弁護士検索)https://www.nichibenren.or.jp
    弁護士の検索や法律相談窓口を探す際に活用できます。

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